引き篭り魔法使いが術を失敗して、巻き込まれてしまいました。

  

4.引き篭り師弟と、お酒の時間 【2】

「あたしもちょっとやりすぎたわ」

 ラスターさん、心なしか草臥(くたび)れた様子で頭を下げました。今は、元の席に戻っています。二人掛けに一人で座っていたラスターさん。向かいに座っている師匠の視線から逃げるように、端っこに移動しました。
 師匠とホーラさんのお仕置きが終わり、夕ご飯が仕切り直されています。ラスターさんにおっぱいを揉まれそうになりびっくりしたせいか、妙にお腹が空いてきちゃいました。茹でたお豆に手が伸びてしまいました。

「大丈夫です。それで、私の体、魔法のこと聞きたいです」
「げっ。まだ、聞く気だったのかよ。げほ」
「中途半端、気持ち悪い」

 自分の身体のこと、ひいては今度の行動に関わってくる内容ですからね。きちんと最後まで教えてもらいたいです。現状理解、大事です。
 ラスターさんへのハリセンお仕置きなどなかったように、何食わぬ顔でキッシュを噛み締めていた師匠は、驚いて塊を飲み込んでしまったようです。喉下を押さえて、お酒を流し込みました。悪酔いしそうな、飲みっぷりです。
 むせている師匠は放っておきましょう。背中だけはさすってあげながら、ラスターと目を合わせます。

「今のアニムちゃんは、際どい繋がりで、この世界に生きている訳よ。とは言え、この水晶の森では普通に生活出来ているわよね。それは、『此処』がとんでもなく澄んで上質な魔法で溢れているというのもあるけれど、一番重要なのはウィータの『魔力』で、それらが作られているという点なのよ」

 それは初耳です。師匠の魔力っていうのは、どういう意味なのでしょう。自称天才と言われている師匠ですが、素人目には本当の天才に見えます。師匠の他に、それだけのレベルの方がいらっしゃらないという意味とか?
 師匠の背中を撫でていた手が、止まってしまいました。

「アニムちゃんが、ウィータの失敗した召喚術で異世界に来てしまった。その際、アニムちゃんの魂と肉体は、ウィータの魔力と深く繋がったの。融合、とまでは行かなくても、ほとんど同じだと思って良いわ。ウィータの魔力によって、アニムちゃんの肉体は異世界の環境でも保っていられるの」
「確かに、不思議思ってました。人間、抗体ない病原出会った時、病気なる。私の世界、魔法ないです。でも、私、前と同じく全く元気。魔法、そういうことないのかな、考えてました」

 全然詳しくはありませんけど。漫画や小説など読んでいて、考えたことがあります。今まで触れたことがない『魔法』というモノへ、肌や神経が拒否反応を起こすことってないのかなって。遺伝子に組み込まれていない、情報。それに遭遇した際、体は拒否反応を起こさないのか。まぁ、遺伝子とか良くわかりません。
 あれ、皆さんちょっと驚いた顔してます。一心に注目を浴びてますよ。やだ。

「まぁ、魔法が病原菌と同じかは別にして、良い線は、いってるかもな」
「あざっす」
「アニムがぐれちゃったのですよ」

 照れ隠しに使ったスラングで、ホーラさんが泣き真似をしました。そこまで荒い言葉使いなんですか。今後は使わないでおきましょう。
 というか、病原菌の存在が知られているなんて、この世界の医療技術って、結構進んでいるんでしょうか。私が大学の講義で習った歴史を思い出すと、元の世界では大分現代に近かった記憶があります。ちょっと興味が沸いてきました。

「だから、今はウィータの魔力に体内・体外から守られてる訳よ。そこに他人の魔力が触れると、今保たれてるバランスに亀裂が入って、おじゃんってね。外界に出るよりは直接的というか、即効的な被害はないだろうけれど」

 おじゃんのところで、ラスターさん、クラッカーを噛み砕きました。おぉう。だから、皆さん、師匠に対抗しないでくださってたんですね。ありがたい!
 今度、師匠がキレたら加勢します。スカート捲りしない人限定で。
 
「大丈夫なのですよ、アニム。魔力は宿っていませんが、感知能力はちびっとですが、芽生えているのですよ」
「そうそう。さっき、あたしがアニムちゃんを見て脅迫めいたこと言った時、瞳の奧に何か見えたでしょ?」

 さっきの様子を思い出すと、薄氷(はくひょう)を踏んだような錯覚に陥ります。無意識の内に両腕を掴んでいました。ラスターさんの深紅の瞳に映った姿は、私の錯覚じゃなかったんですね。
 師匠がイラっと目を細め、ラスターさんを睨みつけます。忘れろと言わんばかりに、私の頭を掴んで左右に揺らしてきます。船酔いみたいになるので、止めて頂きたい。
 そんな私たちを余所に、ラスターさんは両腕を摩り、くねくねしています。

「あん、ウィータ。視線が艷めいているけど、二人っきりになってからにして頂戴。アニムちゃん、怖がらせてごめんなさいね。実は、幻覚を引き起こす特殊能力を使ったの。あっ、魔力ではないから、安心して。まっ、ウィータは軽い干渉も嫌がったけれど」

 超能力みたいなモノでしょうか。感知能力なるモノが、身についた。事実であれば、成長だと考えていいのかな。
 と同時に、少し複雑な気分にもなりました。だって、私の存在が異世界に馴染んできているっていうことは、元の世界から離れていっているという意味にも取れるんですよね。
 でも、どうしてでしょう。悲観的にならないんです。私、何か忘れているような。師匠の召喚術に引っ掛かった、あの時のこと。
 スカートを掴む指に、力が入っていきます。

「アニム、深くは考えるな。大丈夫だ。明日以降にでも、感知能力について教えてやるよ」

 目の前に、柚子が乗った、ふろふき大根が現れました。どあっぷです。食べ物で慰めようとしていますね、師匠。どこまでも、子ども扱いです。
 でも、そうですね。この場で考え込んでも仕方がありません。空気が重くなるだけです。ぱくんと大根と柚子を頬張ると、爽やかな香りが口いっぱいに広がっていきました。

「能力ついた、嬉しいです。でも、魔力つきません。良い方法、ないですか?」
「そうねーアニムちゃんの場合、根本的な問題がねぇ。意志がねぇ」
「え? すみませんです、聞こえなかったです」

 ラスターさんが小さく口を動かしのは、わかったんですけど。耳には届いてきませんでした。申し訳ないと思いながら聞き返えしてしまいます。
 ホーラさんが飛ばした豆が、ラスターさんの頬にぶつかります。茹でて柔らかくなってるとはいえ、地味に痛そうです。あっ、ちょっと赤くなってる。

「ごめんなさい。アニムちゃんの中にあるウィータの魔力が、もっと強まって、それを自分のモノにしちゃうとか」

 師匠の魔力なら、相当凄い魔法が使えるようになりそうです。しかも、楽して。一石二鳥ではないですか。素晴らしいです。そんな方法があるなら、今すぐにでも教えて欲しいです。
 でも、師匠は頬杖をついて、小馬鹿にしたような笑い声をあげました。虫を追い払うように手を振っています。

「そんな都合の良い方法があるわけねぇよ。よしんばあったとしても、オレの魔力を使役するには、器がもろすぎるだろうが」
「鍛える! 私、むきむきなる!」

 身を乗り出して力説です。師匠の口が、ひくついています。
 それはそれとして、師匠、めちゃくちゃお酒臭いですね。匂いはぶどうの甘い香りですけど、改めて嗅ぐと、匂いだけで酔っちゃいそうです。アルコール度数、結構高いのかも。というか、私、少しばかりお酒がまわっているのかな。

「アニム、頭が残念な子なのですよ」

 ホーラさん、ひどい。赤っぽい珊瑚色ツインテールを揺らして笑う姿は、悶えるほど愛らしいですけど。言ってることが憎たらしいです。ですが、結局は、可愛いから許しちゃいます。
 私も、師匠の指し示す意味と異なるっていうのは、承知しています。でも、ほら。お約束として。

「あら、あたしは、似たような方法知っているわよ」
「教えてください! ラスター師匠!」

 ラスターさん、博識! 即座に反応して腕を勢い良く挙げます。今の私は、授業参観で当てられるのを待っている生徒みたいに、全身がきらきら輝いていると思います。
 にこにこと笑っていたラスターさんの口の端が、くいっとあがっていきます。都市伝説の口裂け女を連想する上がり様です。細い指が艶かしく唇を滑っていきました。ぺろりと、自分の指先を舐めました。
 女王様とひれ伏したくなるお姿です。私に、そういう趣味はありませんけど!

「あー、もしかして、あれなのですか? この間、東方の国に行って、教えて貰った」

 ホーラさんが手を打った音が、やけに響きました。夜もふけて、空気が澄んできたせいでしょうか。ですが、寒くは感じません。むしろ、暑いです。おかしいなぁ。いつものならケープを羽織る時間なのですけど。
 それはともかく、大爆笑寸前のホーラさんは後ろを向いてしまっているし、師匠は立ち上がって金魚さながらに口をぱくぱくしています。はて。

「ラスター、まてまてまて。つーか、黙れ!」
「ししょー邪魔しない。私、知りたい。私の故郷、元の世界でも東方。文化似てたら、出来るかも」

 机に片膝を乗せてラスターさんに手を伸ばした師匠。いつの間にか、ラスターさんは1メートルほど離れた場所で、あっかんべーをしています。
 それを追いかけようとした師匠の腰に必死でしがみついて、阻止を試みます。ソファーに膝立ちです。ラスターさんくらい、巨乳だったら精神的攻撃も出来たのにと、ちょっと悲しくなりました。
 一応、効果はあったようです。師匠の動きが止まりました。胸以外の部分が重しになったようです。チャンスを逃すまいと、より一層強く抱きつきます。

「ラスターさん、今のうち!」
「東方には素晴らしい方法があるのよ! 陰丹術といってね、陰陽の精をひとつにして万物が生まれるって言われているんだって」
「なるほど、です」

 やっぱり、元の世界と似ています。陰陽五行。小説や映画で基本部分は知りました。京都旅行の際は某陰陽師様の神社にも、ちゃんとお参りに行きました。
 強く頷いた揺れで正気に戻ったのか。師匠が腕を前に伸ばしました。魔法ぶっぱなす気でしょうか。ラスターさんの危機です。スカート捲りされた恨みはありますが、今は話を聞きたい気持ちが最優先です。

「こちょこちょ作戦です」
「うわっ! アニム、ちょい、まっ」

 案の定です。師匠、腰が弱いんですね。くすぐってやると、高い笑い声をあげて身をよじりました。ぐっじょぶ、自分!
 ラスターさんと、ぐっと親指を立て合います。ラスターさんがミュージカルのように、胸に手を当て、高々と天井を仰ぎ見ました。まるでスポットライトを浴びている旬の女優さんの如く、美しいお姿です。スリットを割って出ている美脚に、目が行ってしまいます。

「その方法はねっ――」
「ちっ!」

 魔法は諦めたのか、師匠がくるりと回転しました。耳を塞がれました。さっきと違って、手袋の感触がします。肌触りは良いですが、ぬくもりが伝わってきません。この状況で伝わってきても、動揺してしまうだけですけど。
 それより、音が遮られて掠れた声しか聞こえません。眼前には、綺麗な笑顔の師匠がいます。ひぇ。間違いなく、怒ってる。

「ウィータ、まるで嫌がるアニムに接吻を迫っている悪徳師匠の図みたいなのですよ」
「うっせぇ! これ以上抵抗するなら、本当に口付けして思考奪ってやるぞ!」
「わぉ、ウィータってば、情熱的なのですよ」

 なんか、凄い会話がうっすらと聞こえてきます。私の空耳でしょうか。キス待ちのポーズでもすれば、師匠も怯むかもしれません。
 ダメだ。それ以上に私が恥ずかしさに耐えられません。されるなら二人っきりの時が……って、違う違う! そういう問題じゃありません!
 なんとか師匠の手を剥ごうと引っ張ってみますが、そこは男女の差、全く動きません。筋肉の神様、今こそ力を貸してください!

「筋肉……ぐぎ、神様!」
「でっ!」

 一瞬、師匠の力が緩みました。
 残念ながら、筋肉神様に願いが通じたのではなさそうです。ホーラさんが万年筆を投げたみたい。師匠の頭で跳ねた万年筆が、床を転がっていきました。
 ですが、完全に引きはがすまでは叶いません。年寄りの癖に、力があります。先程師匠と渡り合っていたラスターさん、凄く怪力さんなのかも。
 それはそれとして。音を遮断する魔法とかないんでしょうかと、疑問に思いました。師匠、余程焦っているのでしょうか。
 そうこうしている間に、ホーラさんの助力のおかげで、なんとか少し浮かせることは出来ました!
 と、すっと軽く耳の外側を、師匠の指先が滑っていきました。

「――っん」

 ぞくりと、全身に電気が走った感覚がしました。反射的に瞼が閉じます。首が反対側に傾きました。力が抜けていきます。今がチャンスなのにとか、考えることも不可能です。
 鼻にかかった声が漏れた気がします。自分でも、良く聞き取れないくらいですが。
 それよりも、身体の芯からくるような痺れに、くらくらしてしまいます。
 
「なっ!」

 数秒後、詰まった声と、羽ばたいた鳥の姿を連想させる音が聞こえました。目を開くと、袖で口元を隠し、耳まで染めた師匠が仁王立ちしていました。私を見下ろしています。
 って、もしかして。私が感じた痺れって。言い訳をしようと口を開きますが、言葉が出るより早く、ラスターさんの声が部屋中に響きわたります。

「ちょっと、ちょっとー! 二人ともどうしたのー」
「うっせぇ!」

 師匠が面白いポーズで上半身だけ振り向きました。がに股です。
 私も実況中継している場合ではありません! っていうか、ラスターさんのにやついた笑顔。絶対、雰囲気で察してますよね?!

「まぁ、ちょうど良いわ。アニムちゃん」
「へっ?」
「方法はね、男女が『まぐわえば』イイのよ。つーまーり、男女の夜の営み、身体を重ねあうってこと! そうすれば、元々アニムちゃんの中にある、ウィータの魔力も高まって、やがて一つにぶっ」

 ラスターさんが言い終わらないうちに、師匠がラスターさんの頬を片手で握っていました。ラスターさんの美人っぷりが、見事に崩れています。あひる口を通り越して、たこです。

「恥ずかしがること、ぶほ、ないじゃないの。ウィータだっで、ででっいだい!」

 ラスターさん、言葉の形を成していません。痛いことだけは、理解出来ました。
 それよりも、何よりも。さっき出てしまった声も相まって、全身が燃え上がるように熱くなっていっています。特に目の奧が焼けるように、熱いです。耳を押さえると、感覚が蘇って、余計に恥ずかしさが膨らんでしまいました。

「ウィータの運動不足も解消されて、まさに、一石二鳥なのですよー腹筋割れ、カニ腹ーなのです」

 空気だったホーラさんが、爆弾を投げてくださいました。舌舐りしながら樽の栓を開けようとしています。フォローしてくれる気は、全くないようです。
 ホーラさん、顔色は変わってないんですが、相当酔いがまわってらっしゃるんでしょうか。

「ホーラ、助けてちょうだ、いっ!」
「関わるのは面倒くさいので、そっちで続けて下さいなのです」

 ホーラさん。助けを求めたラスターさんに、満面の笑みを返して、今度はビールっぽいお酒に手を付け始めました。清々しい宣言です。
 私もご一緒していいでしょうか。いざ現実逃避! とソファーに腰掛け直します。何から食べようかな。食べる、食べ……。
 だめだめ、と思い切り頭を振って、言葉を振り払います。ラスターさんが言ってた『食べるたい』発言を思い出してしまいました。
 私が一人恥ずかしさで悶えている間に、ラスターさんが師匠を突き飛ばしていました。

「ウィータが嫌なら、あたしがアニムちゃんとするわ。手縛り足開きで優しく、時には激しく濃厚に、教えてあ・げ・るぅ。想像するだけでも、あっ、感じちゃう」
「えぇ?!」
「あぁん、もう! 首まで染めちゃって可愛んだから。ほんとに、食べちゃいたいわ」

 私の下ネタスキルの限界を超えすぎています。これがただの変態さんなら、軽蔑の視線を投げつけることも出来ましょうが、相手は同性でもどきどきするような魅力的な女性です。何より、元々師匠との話しでしたし。
 あぁ、澄ました仕草をつけて、軽やかに受け流す大人女子力が欲しい。

「わっ私、食べても美味しくないです! ホーラさんのが、柔らかそう!」

 申し訳ないと思いつつ、ホーラさんを巻き込みます。涙目でホーラさんに助けを求めます。ホーラさんは、神妙な顔つきで数回顎を引きました。頼もしい!

「それを言うなら、手取り足取りなのです。行き成り趣味の濃さを出しては、どん引きされるだけなのですよ?」

 違う。ホーラさん、激しく違います。私が求めた助けは、そんな突っ込みではありませんよう。ホーラさんは仕事を終えたサラリーマン顔負けの輝かしい笑顔で、汗を拭く真似をしました。お父さんを思い出します。
 くらりと世界が回りました。貧血でしょうか。そうだ、師匠。こんな時こそ、師匠です。腕を組んで、下を向いてぷるぷる震えていますが、大丈夫でしょうか。

「ししょー!」
 
 大丈夫ですか、と続くはずだった言葉は、目の前の光景で消えてしまいました。
 師匠がラスターさんの纏め上げた髪を、握り潰しました。口から湯気でも立ち上ってきそうです。ドライアイス的な、何かが。長い爪でも生えてきそうです。

「遺言状は、用意してあるか?」

 出ました。師匠の真骨頂(しんこっちょう)。悪役サイドっぽい決め台詞。顔が赤いので、いまいち迫力は欠けています。師匠の言葉で、若干余裕を取り戻した私。何故に遺言状。
 ラスターさんは、本気で怯えているようです。顔が真っ青です。なんか、引っこ抜かれるのに抵抗しているマンドラゴラみたい。すぽんて抜けた瞬間、絶望的な叫び声がこだましそう。

「ウィータ、落ち着いて頂戴! 爪、食い込んでるわよ! 遺言状って、だれ宛よ!? っていうか、あたし恋多き女だから、まる一週間は必要なのっ」
「うっせぇよ。金輪際(こんりんざい)、アニムを視界に入れるな! 想像した下劣な映像と一緒に――消えやがれっ!」




 その夜、ラスターさんの悲痛な雄叫びが、夜の森を騒がせました。ご近所さんがいなくて良かったと、今日ほど思ったことはありません。
 アフロ頭になったラスターさん。そのままの髪で、晩酌は続きました。命に別状なく、良かったです。
 ただ、折角スキンシップが増えたかなと思っていた師匠とは、微妙に気まずいというか、体の距離が空いてしまいました。こればかりは、ラスターさんを恨まずにはいられません。
 そんな気持ちが、1時間後あんな事態を招いてしまうとは、私自身予想もしていませんでした……。




読んだよ


  




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